取引手法の理論的確率を知るべき理由

俺はいつもバックテスト(過去検証)して取引手法の理論的確率を出しなさいよ、と言ってきた。それでもバックテストをせず、いきなりリアルトレードに踏み切って勝てない初心者トレーダーが多い。

だから今日は、バックテスト(過去検証)と理論的確率を出すことの重要性について書いてみる。

まずはバックテスト(過去検証)の重要性について。

過去チャートのバックテストをする際、当然ながら既に出来上がったチャートで検証していく。リアルトレードではチャートの右端だけで全てを判断しなければならないが、バックテストだと止まっているチャートで、しかも未来のチャートの値動きをカンニングすることができる。

もしあなたが全く手法を構築できていない状態なら、チャートの未来をカンニングしながら再現性のある値動きを調べなければならない。しかし誰かに取引手法を教えてもらい、その手法のバックテストをする際はチャートの未来をカンニングしてはいけない。めんどくさい作業だが、少しずつ手動でチャートをスクロールさせながらルールに合致するエントリーポイントを探し、エントリーしたと仮定して決済場所を決めていく。

この作業を数百回、数千回と繰り返すことによって短期間で取引手法を覚えることができる。しかもバックテスト(過去検証)は無料でできるものだ。俺のコンサル生の中には右手が腱鞘炎になった子もいるが、そのくらいやり込むことはごく普通のことだと俺は思っている。何の努力もなく大金を稼げるスキルを身に付けることなどできるわけがない。プロアスリートが毎朝ロードワークしたり、基礎的な反復練習をするのと全く同じこと。またはプロパフォーマー(演奏家や歌手・俳優)も、きっと基本となる反復練習ってものをやっているはず。本番では練習以上の成果を出すことはできないからな。

次に、反復して行った検証データで統計を出していく。月別や年単位での勝率や損益比率、そして破産確率を算出することによって、バックテストを行った取引手法を使い続けたらトータルではどういう結果が出るのか事前に知ることができる。これがいわゆる理論的確率ってものになる。

トレーダーにとっての練習とは検証だ。検証以上の結果をリアルトレードで出すことはできない。だからこそバックテスト(過去検証)くらいは完璧にこなせるようになる必要がある。専業トレーダーである俺でさえ、リアルトレードでは検証で出した理論的確率の7割から8割くらいの成果しか出せない。調子が悪い時は5割くらいの成果しか出せない。初心者の兼業トレーダーなら理論的確率の1割の成果を出せれば御の字だろう。止まっているチャートでエントリーポイントを見分けられない者が、動いているチャートの右端で何ができるんだ?

次に、事前に理論的確率を知っておくとどのような利点があるのか、次の例で説明しよう。

あるカジノでサイコロの出目を当てるゲームが開催された。ルールは下記の通り。

予想を外したら$100を支払わなければならず、当てたら$600をもらえる。
使われるのは小さくて青いサイコロと大きくて赤いサイコロの2つ。2つのうちどちらか1つがランダムに振られ、毎回のゲームに参加する・しないはプレイヤーが自由に決めていい。

  • 小さくて青いサイコロ・・・普通のサイコロ(つまり出目を当てる確率は1/6)
  • 大きくて赤いサイコロ・・・40%の確率で①が出るように錘が仕込まれている
    (この事実は誰も知らない)

これはつまり、オッズ(損益比率)6倍のゲームに勝率16%で参加するか40%で参加するかを意味する。

  • 勝率16%でオッズ(損益比率)6倍のゲームの期待値に旨味はない。
  • 勝率40%でオッズ(損益比率)6倍のゲームなら期待値が確実にプラスとなるので、ゲームに参加し続ける価値がある。

もしあなたが大きくて赤いサイコロに錘が仕込まれていることを事前に知っていたら、そのサイコロが振られる時だけゲームに参加し、常に出目を①と予想するはずだ。当たるか外れるかは気にせず、大きくて赤いサイコロが振られる時だけ常に出目を①と予想さえすれば、あなたの資金は確実に増えていく。

間違っても小さくて青いサイコロが振られる時はゲームに参加してはいけないし、大きくて赤いサイコロが振られる時でも①以外の出目を予想してはならない。

大きくて赤いサイコロが振られる時だけ常に出目を①と予想する。これが、このゲームで利益を上げるためのルールになるはずだ。たとえ大きくて赤いサイコロの出目が数回連続で①以外だったとしても、あなたはこのルールを守るはずだ。

なぜなら、大きくて赤いサイコロの出目の理論的確率を知っているから。そして短期的な結果というものは運の影響を受けやすいから、経験的確率が理論的確率に収束するためには、大数の法則が機能するまでの試行回数が必要となる。

これでピンっときたかな?相場は基本的にランダムなものだ。そのランダムな中にも優位性のある値動きをすることがある。優位性があるとは、あることが起きる可能性がもう一つの可能性よりも比較的高いことを意味している。だからこそ、優位性を明確にする一定の可変要素には、勝ち負けがランダムに分布する。

相場で一貫した利益を上げるということは、錘が仕込まれたサイコロが振られる時だけゲームに参加するってことと等しい。期待値がプラスとなる優位性のある取引手法を繰り返し使い続けることが、マーケットから一貫して利益を抜き取る唯一の方法だ。

ただし人は自分の手で確かめたことでなければ信用することはできない。他人の出した検証データを鵜呑みにするほどアンタはバカではないよな?あぁ、まぁ、そういうバカが詐欺ファンドに騙される事件があるよな。そういうバカは金を持っていても世の中のためにならんから、いずれにせよ手持ちの金を手放す運命にあるだけだ。

少なくともアンタは違う。自分が出した検証データでなければ信用することなどできないだろう。自分が出した理論的確率だからこそ取引手法が腑に落ちて、繰り返し使用してリスクを取ることができるはずだ。

だからこそ、自分自身で取引手法のバックテスト(過去検証)を行い、理論的確率を事前に知っておく必要がある。相場は確率で利益を積み上げていくものだからだ。

ここまで説明して、それでも理論的確率の重要性が理解できないというのなら、もうFXをやめろ。どうせ、確実に勝てる方法を探してんだるぉ?そういう思考の奴が俺のコンサルを受けても絶対に勝てるようにはならない。

相場で勝ちたいなら、地味でめんどくさい作業を怠るな。

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